『ラクして速いが一番すごい』松本利明
仕事の流儀を知る第一歩!
人一倍努力をして、認められる時代は終わりつつあります。
これからは、ラクして速く仕事をする方が、結果が出て認められる時代です。
「能力があり、仕事ができる」から活躍しているのではなく、「ラクに速く仕事をしている」から能力が上がり、チャンスをつかんでいるのです。
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この本が他の仕事効率化の本より優れている点は、何をどうすれば仕事が速くなるのかを人事目線で語っているところにあると思います。筆者松本利明さんが実際に見てきた仕事が速い人の特徴を丁寧に教える視点がこれまでにない点だと感じます。実際に会社員なら一度は読んでも損はないというレベルでどこかしら学びがあるボリュームになっています。できれば若い内の20代で読んでいると、今後の仕事の仕方に伸びが出やすいかと思いました。
「やりたい仕事」は捨て、「勝てる仕事」に注力する
それぞれやりたいことをしている人だけが成果を出しているわけではなく、求められる仕事で成果を出していることが多いです。求められている仕事とは、向いている仕事と置き換えることができて、向いている仕事であるから成果を出すことができると言えます。
では、「どんなことが向いているのか」を見つける手段として、「ありがとう」と言われた行為を振り返るものがあります。たとえば、「手早く対応してくれてありがとう」であったり、「面白いアイデアや提案をありがとう」であったり、「人が嫌がる仕事も熱心にやってくれてありがとう」であったりです。
そういった、普段なにを自分に求められているのかを日々意識することが重要だと気付きを得ました。
教わるのではなく、モノマネをする
「こんなスキルを身に着けたい」と思える人になりきれば、簡単にその思考回路の「型」が身につくのです。
プレゼンをするときは、プレゼンが上手い人のマネをする
コーディングをするときは、きれいなコーディングのマネをする
というのと同じで、思考経路も真似をして、「あの人だったら、このときどうするか」を考えることで、新しい着想を得るヒントとなるそうです。
ホウレンソウではなく、”ソラ・アメ・カサ”
ホウレンソウはもちろん基本的なことです。ただし、ホウレンソウ以上にもっと効果がある伝達の3セットが「ソラ・アメ・カサ」です。
事実を伝える時(ソラ)に、「どうなりそうか?」(アメ)、「ゆえに、どんな打ち手や行動をすればいいか」(カサ)の3つをセットにして伝えるのです。
最後のどのような打ち手や行動をすればよいかを自分で考えるところがポイントで、ホウレンソウは指示待ちになってしまうことに対して、ソラアメカサでは自分の意志を伝えることができる点で優れている。もし仮に、伝えた打ち手が正解ではなかったとしても上司が教えてくれるに違いないのです。考える練習にもなり、組織全体の仕事が効率化される非常に良いフレームワークだと思いました。
この本を読んで、仕事をする上での意識を変えることで少しずつ自分の仕事に向き合う姿勢も見直されていくような気がします。
身を引き締めて仕事に励みたいですね。