頭のよさとはどういうことか『賢さをつくる 頭はよくなる。よくなりたければ。』谷川祐基
頭よく賢く生きたい、なんて抽象的な願望は誰にでもあるのではないでしょうか。
自分は毎日思って生きています。
でも、「頭のよさって、つまりどういうこと?」という質問の回答は人それぞれ異なるものだと思います。
頭のよさとはなにか、思考とはなにか、知性とは。そんな疑問に回答している本を読んだので紹介します。
著者の紹介
著者の谷川祐基さんは、東京大学農学部を卒業後、5年間の会社員を過ごしました。その後、「自由な人生と十分な成果」を両立するための手助けをするべく、企業コンサルティングや塾のカリキュラム開発などを行い支持を集めていて、「マリンスポーツ」のインストラクターとしても活躍中の「教える」ことに関してのプロです。
紹介したいポイント
内容としては、「抽象」と「具体」の話をそれこそ本の中で抽象的にも具体的にも記載していて、分かりやすいってこういうことかと思いました。
仕事とかをしていて、具体的に定義付けや目的を意識することはあっても、習慣化していると抽象化しているのか具体化しているのかというところまでは意識できないことが多くあります。普段やっていることって抽象だったのか~とか思考の整理をすることや、どういう言葉を使って考えれば頭がよくなるのかが分かりやすい一冊です。
大学生~30代前半ぐらいまでの方に是非呼んでほしいです。
頭がよいとはどういうことか
冒頭にも記載しましたが、「頭がよい」の定義は人それぞれで違います。
著者の谷川さんは、思考の定義を「具体化と抽象化の往復運動」として、頭がよいの定義を「具体化と抽象化の往復運動が得意な人」としました。
じゃあ、「具体化と抽象化の往復運動」って何かというのは3つあります。
- 「具体」と「抽象」の距離が長い
- 「具体化」と「抽象化」のスピードが速い
- 「具体化」と「抽象化」の回数が多い
上記3つのすべてをバランスよく扱えることはもちろん素晴らしいのですが、まずは3つのうちの得意なところを組み合わせることがコツなのだそうです。
そして、抽象と具体のイメージは上下に記載されることが多いのですが、「抽象」を右に「具体」を左に記載することで、どちらかだけが大切なのではなく、往復することが大切なんだと強調しました。
具体と抽象の関係性
具体や抽象は、様々な切り口で分けることができます。
例えば、問題を設定するのは「抽象」、解決するのは「具体」
目的を考えるのは「抽象」、手段を考えるのは「具体」
全体を見るのは「抽象」、個別を見るのは「具体」
といった具合に、ものの見方によって異なります。
それぞれがインプットとアウトプットの関係になっているということもポイントです。
具体化する言葉には、4W1Hや「例えば」などがあります。
反対に、抽象化する言葉には、「なぜ?」や「要するに」「そもそも」などの言葉があります。
具体と抽象を往復を意識するときは、まずこれらの言葉を文頭に置いて発言することで、具体化・抽象化をスムーズに行うことができそうです。
優れた会社員は肩書を超えて左右を往復する
- プレイヤー:現場、作業、担当、1日~
- マネージャー:収支、ビジネスモデル、組織、制度、部署、1ヶ月~1年
- リーダー:経営理念、文化、哲学、組織全体、10年~