自己認識はこれ一冊で網羅される|『insight』ターシャ・ユーリック

入学・就職・転職・結婚・出産など、それぞれの人生の節目には、自分の過去や現在、未来の姿を考える機会があると言います。

その自分のことを知る「自己認識」を行う観点は多種多様であり、自分ひとりで論理的に網羅した自己認識を行うことは難しいです。

今までは、各手法がそれぞれ分離されて書かれている本が出版されていました。しかし、自己認識の方法や具体的な事例、また実践的に自己認識ができるようなワークまでついている本と出会いました。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4862762700/ref=as_li_tl?ie=UTF8&tag=uchii-22&camp=247&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=4862762700&linkId=8f4d9bfcdb627296b9498403f8004376

本書は、500ページ以上に渡る長編のビジネス書となりますが、一つ一つの章で事例の量が豊富に載っていて、かなり分かりやすいと思います。

個人的には、もちろん全て読む必要はないと感じていて、インサイトの7つの柱のうち、それぞれ必要な箇所だけ読むだけでも自己認識の大変参考になるかと思います。

最後の巻末に自己認識を実践的に行うための質問リストがついており、巻末付録とはいえまとまった情報が書かれており、これを実際に考えてみることで、自分を知る力はかなり磨かれるのではないかと思います。

ポイント

  • 自分の送りたい人生のガイドとなる行動指針を探す
  • 本当は人生に何を求めているか?を探す
  • 理想の環境を思い描く

自分の送りたい人生のガイドとなる行動指針を探す

人生の価値観は人それぞれです。

刺激、知識、正義、人気、友情、ユーモアなど、様々な価値観が様々な人に宿っています。自分の価値観は何だろう?といったことから始まり、それはどんなことがきっかけとなったのか、どんなときに出る価値観なのかを知ることで、より自己認知が高まります。

これは、7つの柱のなかでも最も基礎であり、最も難しい問いだと思いました。自分のことを単純に1つの価値観に押し込めることはできないように感じたからです。

ここからは僕の解釈ですが、1つの価値観だけが良いというわけではないと思います。いくつもの価値観を持つのは当然で、1つ1つの価値観の出どころをしっかり知っていることで、より自己認知力が高まっていくように思います。

 

本当は人生に何を求めているか?を探す

「明日死ぬとしたら何をする?」

小さい頃、よくこんなことを友達と聞きあっては、遊んでいませんでしたか?大人になるにつれて、こういう問いかけをしなくなりましたね。

本書では、あと1年しかこの世にいれないとしたら何をする?という問いがとても印象的で、これこそが自分の本当にやりたいことであったり、人生に何を求めているかを示しているような気もします。

例えば、諦めてゆっくり暮らす、この世に爪痕を残すつもりで必死に何かに打ち込む、好きな人と一緒に暮らす、自分の好きな趣味に没頭する、など色々な求めていることが見えてくるのではないでしょうか。

 

理想の環境を思い描く

仕事で最高のパフォーマンスを発揮する環境ってどんな環境でしょうか?

上に書いた自分の価値観であったり、願望を知った上で、最高の環境を考えるという章がありました。価値観をベースとした願望があるので、叶えるための土台はどのようなものかを考えるというものです。

例えば、周囲に人が全くいない無音の部屋、周囲に人がいて他者の目の意識が持てるカフェ、上司からプレッシャーをかけられている状態、きれいに整理整頓された机、周囲に美女がたくさんいる?など、環境は、具体的であればあるほど、自分の価値観や望むものに近づいていきます。

最高の環境ではなくても叶う願望も、価値観もあると思いますが、マッチした環境にいることで早道を通るように希望を実現できます。

 

まとめ

ここでは、3つまでしか柱を紹介できませんでしたが、本書には7つまで柱が載っており、かつ最後の巻末資料では具体的に自己認知を確かめるための質問リストがかなり豪華に載っています。時間がなければ、巻末から先に行ってみるというのもいいのかも…?

冒頭にも記載した通り本書は具体例がかなりたくさん載っていて絶対にどういうことか分かるようになっています。むしろ、他の海外の出版物と同様、少々くどすぎる部分もありますので、時間をかけてじっくり読める人には特におすすめとなっています。

自己認知は、大人になった今だからこそ必要で、定期的に見直してみることが大切です。人間の価値観は、生きているうちに変わるものだからです。自分自身をよく知ることで、少しでも多く幸せと思える人生を歩みたいものです。

 

ポイント

  • 自分の送りたい人生のガイドとなる行動指針を探す
  • 本当は人生に何を求めているか?を探す
  • 理想の環境を思い描く

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